がん細胞の働きを抑える|免疫療法は細胞組織の特性を利用

樹状細胞を増やす治療

病院

キラーT細胞と樹状細胞

血液の中には多くのキラーT細胞があり、これが血液に乗って全身をめぐることで、全身のがん細胞が撃退されます。そのため、キラーT細胞を培養によって増やすという免疫細胞療法は、効果の高さから注目されています。しかしキラーT細胞は、単体ではがん細胞をスムーズに見つけることができません。樹状細胞に標的となるがん細胞の情報を教えてもらうことで、がん細胞を的確に攻撃できるようになるのです。そのためキラーT細胞のみを増やしても、がんの治療効果が出にくいこともあります。そのような場合には、樹状細胞を培養で増やすという、樹状細胞療法の開始を検討する必要があります。樹状細胞療法によって樹状細胞が増えれば、それだけ多くのキラーT細胞が、効率良くガン細胞を撃退できるようになります。

治療の方法や流れ

血液には、単球という細胞の卵のようなものが存在しています。この単球から樹状細胞が生み出されるので、樹状細胞療法ではまずは、患者の血液からの単球の採取がおこなわれます。採取した単球を培養し、それによって多くの樹状細胞を作り出してから、患者の体に注入するわけです。さらに、樹状細胞を作り出す過程で、がん細胞のライセートも使われます。これにより樹状細胞は、がん細胞の情報をしっかりと把握した状態で完成することになります。つまり、より効率良くキラーT細胞に情報伝達ができるようになるということです。樹状細胞療法は、5〜6回を1クールとしておこなわれます。2週間に1回のペースでおこなわれるので、1クールが完了するまでには3ヶ月ほどかかります。